大相撲用語集

大相撲界には一般の世界にはない面白い用語、隠語がたくさんあります。ここに紹介しているのはほんの一部ですが、皆様の大相撲観戦の一助になればと思います。ただし、管理人は相撲関係者ではないため、意味を誤解している部分があるかもしれませんので、もし間違い等がありましたら掲示板でお教え頂けるとありがたいです。

| | | | | | | や・ら・わ

【あ行】

合い口
対戦する力士同士の勝負上の相性。実力や番付に関わらず、なぜかいつも勝てる相手を「合い口が良い」、逆に勝てない相手を「合い口が悪い」という。
相四つ
得意とする組み方が同じ力士同士の取組。右手を相手の左の懐に差して組み合った体勢を「右四つ」、左手を相手の右の懐に差して組み合った体勢を「左四つ」という。(「けんか四つ」の反対語。)
兄弟子(あにでし)・弟弟子(おとうとでし)
先輩・後輩。年齢は関係なく、1場所でも先に初土俵を踏んだ人は兄弟子となる。力士だけでなく、行司、呼び出し、床山も同様。「あにでし」は「あんでし」と言う人もいる。
アンコ型
丸々と太った体型の力士。魚の鮟鱇(アンコウ)に由来している。現役では岩木山など。
アンマする
自分より地位が上の力士の稽古相手になること。「今日、○○関をアンマした」という風に使う。胸を貸す上の力士にとっては、本格的な稽古の前に体をほぐすための準備運動のような稽古になる。
いいとこ売る
冗談を言ったり、知ったかぶりをすること。お調子者の力士を「いいとこ売り」と呼ぶ。
エビスコ
食欲。たくさん食べることを「エビスコ決める」、大食漢の人のことを「エビスコ強い」と言う。
大頭(おおがしら)
東西の幕下筆頭の力士。
大相撲になる
なかなか勝負がつかず、取組時間が長くなること。アナウンサーは概ね1分を超えると、「大相撲になりました!」と言う。
お米
お金、小遣い。江戸時代の関取は扶持米(ふちまい)を貰っていたことから、給料やお金のことをお米と言うようになった。
恩返し
稽古をつけてくれた力士や、お世話になった力士に本場所で勝つこと。または、番付で抜くこと。

【か行】

ガイにする
稽古で激しくしごくこと、痛めつけること。或は、三番稽古で一方的に勝ち続けること。三番稽古とは、同じ相手と何十番も続けて相撲を取る稽古をいう。
顔じゃない
分不相応なこと。
角界
相撲の世界のこと。
角番(かどばん)
前場所に負け越していて、今場所も負け越したら関脇に陥落する状況に置かれている大関のこと。大関は2場所連続で負け越したら関脇に陥落する規定がある。
かます
だましたり、いたずらをして、おとしめること。
カマボコ
稽古をサボっている力士のこと。土俵の中に入ろうとせず、カマボコのように羽目板(稽古場の壁)にくっ付くように突っ立っていることから来ている。
かわいがる
稽古で上位力士が下位力士を厳しく鍛えること。決していじめている訳ではなく、その力士の出世を願う親心によるもので、期待の大きい力士ほどかわいがられる。また、門限を破るなど悪い事をした時に、お仕置きの意味でかわいがられることもある。
北向く
怒られた時などに、すねたり、ヘソを曲げること。或は、変わり者のこと。
給金直し
十両以上の関取は8勝目、幕下以下の力士は4勝目を挙げ、勝ち越しを決めること。勝ち越すと、月給とは別に場所ごとに支給される持ち給金(手当てのようなもの)が上がることからきている。勝ち越しの懸かった取組を「給金相撲」という。(「向こう給金」の反対語。)
金星
美人。彼女、女友達など女性のことを「星」と言う。
クニモン
同郷の人のこと。
食らわす
殴ること。
けんか四つ
得意とする組み方が違う力士同士の取組。例えば、右四つが得意の力士が左四つの力士と対戦した時、先に右手を相手の左の懐に差して組み合うと、俄然有利になる。(「相四つ」の反対語。)
ごっちゃん・ごっつあん
「ごちそうさま」が訛った言葉で、「ありがとう」など感謝の言葉を言う時や、物を借りる時などによく使われる。
米びつ
将来を期待されている有望力士のこと。
こんぱち
額を指ではじくこと。いわゆる「デコピン」。新弟子が初めて髷を結った時に、親方や兄弟子に挨拶すると、お祝いの意味でデコピンをされる習慣がある。人数が多い部屋の新弟子は、額が腫れ上がるとか。

【さ行】

三役
大関、関脇、小結の総称。一般的には関脇、小結のことを「三役力士」と言う場合が多いが、大関も含まれる。
しかきめる
とぼけたり、知らん振りをすること。
死に体
投げられてひっくり返った時など、逆転不可能と思われる体勢。相撲中継では、「体(たい)がない」と表現することが多い。相撲では、相手より先に足の裏以外の部分が土俵につくと負けになるが、死に体になった場合はその時点で負けとされる。しかし、死に体かどうかの判断は非常に難しく、行司の軍配に物言いがついて長い協議になることも多い。
十分(じゅうぶん)
最も自分の力を発揮できる体勢。例えば右四つが得意の力士なら、右手を相手の左の懐に差して廻しを取り、左手で相手の右腕越しに廻しを取って組み合った状態が「十分な体勢」となる。ただし、突き押し相撲が得意な力士にはあまり使わない言葉である。
十枚目
十両の正式な呼称。「十両」の呼称は、江戸時代の幕下二段目の上位10枚目までの力士の給料が「十両」だったことからきている。「幕下二段目」とは、現在の十両から幕下に相当する地位を指す。今でも番付に十両と幕下が同じ段に書かれているのはその名残で、文字の太さと大きさで見分けられるようになっている。因みに場内放送では、通常の取組の時は「東十両○枚目・・・」と呼ばれるが、千秋楽の優勝力士の表彰式の時は「表彰状 十枚目 ○○・・・」と正式な呼称で呼ばれる。
しょっぱい
相撲が弱いこと。また、ケチな人をこう呼ぶこともある。
初日が出る
その場所の初白星を挙げること。ただし初日や2日目など、早い段階で初白星を挙げた場合はこういう言い方はしない。初日から黒星続きで、ようやく勝った時に使う(概ね5日目以降?)。
スカす
何らかの理由で辞めたくなり、誰にも挨拶せずに周囲の目を盗んで逃げ出すこと。ただ、一度スカしても思い直して戻って来る力士もいる。
石炭をたく
急ぐこと。「石炭たけ!」は、「さっさとやれ!」という意味になる。ただ、炭鉱が消えた今ではあまり使われていないかもしれない。
ソップ型
痩せている力士、脂肪が少なく筋肉質の力士こと。スープのだしを取る鶏ガラのように痩せ細っているという意味だが、悪く言っている訳ではない。現役では海鵬など。

【た行】

タコになる
思い上がって天狗になり、周囲の言うことを聞かなくなること。
タニマチ
力士や相撲部屋の後援者のこと。ごひいき。
太郎
呼び出し、床山の給料。
ちゃんこ
力士や親方の食事、料理の総称。よく誤解されるが、「ちゃんこ=鍋物」ではない(もちろん鍋物も含まれる)。相撲部屋では、その日の料理当番のことを「ちゃんこ番」といい、幕下以下の力士が交代で務める。
注文相撲
いわゆる立ち合いの変化で、真っ直ぐに当たらず、左か右にかわすこと。「立ち合いに変わる」とか、「立ち合いに注文をつける」という言い方をする。奇襲作戦、心理作戦の一種。
調子を下ろす
相手を甘く見て気を抜いた相撲を取ること。見くびること。
ちょこれんぱん
賭け事(主に花札)。
土が付く
星取表に●(黒星)が付くこと、つまり負けること。主に横綱や大関が負けた時に使われるが、関脇以下でも優勝争いに加わっている力士が負けると土が付くと言う。
ツラ相撲
いったん勝ち出すと(負け出すと)止まらず、星取表に白星(黒星)が連なること。場所中の好不調の波が激しい力士のこと。○○○○○●●●●●・・・という感じに。
手が合う(合わない)
仲が良い(悪い)人のこと。
手相撲
自分のお金で飲み食いすること。
電車道
立ち合いから一直線に寄り切られ、または押し出されること。略して「シャミチ」と言ったりもする。「今日横綱にシャミチで持っていかれた」という風に使う。
藤助(とうすけ)
ケチな人。明治時代の三段目力士に藤田川藤介(ふじたがわ・とうすけ)という非常にケチな力士がいたことから。42歳まで現役で取り最高位は三段目18枚目、廃業後は世話人となった。少ない給金を関取衆に貸して利子を得たり、巡業先では終了後に桟敷席を回って客の食べ残した弁当をかき集めるといった数々のケチ逸話を残している。
取的(とりてき)
幕下以下の力士の総称。最近では「若い衆」、「若い者」と言うことの方が多い。昔は「ふんどしかつぎ」とも言っていたが、死語になりつつある。

【な行】

ヌケヌケ
白星と黒星が交互に続くこと。○●○●○●・・・という感じに。

【は行】

ハーちゃん
ちょっと間の抜けた所があるような、愛嬌のある人。おっちょこちょいな人。
端紙(はがみ)
借金。借金をすることを「端紙を入れる」という。
化ける
短期間で急速に実力をつけ、日の出の勢いで番付を上げること。また、将来強くなりそうな若い力士に対し、「こいつは将来大化けしそうだ」という風にも使う。
馬力
酒。酒を飲むことを「馬力をかける」、酒に強い人を「馬力が強い」という。
貧乏神
東西の十両筆頭の力士。給料は当然十両の金額なのに、幕内力士と対戦することが多いことからきている。多い時は15日間のうち半分近く幕内で取らなければならないこともある。
盆中(ぼんなか)
気を利かせること。また、力士志願者が稽古体験に来た時、いい気分にさせてあげるためにわざと負けること。

【ま行】

向こう給金
十両以上の関取は8敗目、幕下以下の力士は4敗目を喫し、負け越しが決まること。勝ち越すと給金が上がるが、負け越しても下がらない。(「給金直し」の反対語。)
目が開く
本場所において、1勝目を挙げると「片目が開く」、2勝目を挙げると「両目が開く」と言う。
芽が出る
本場所、稽古場を問わず相撲に勝つこと。

【や・ら・わ行】

家賃が高い
前の場所の好成績により、実力以上の地位に上がって苦戦すること。
やまいく
病(やまい)から転じた言い方で、病気や怪我をすること。
よかた
相撲界以外の一般の人のこと。
割り
取組、対戦。大相撲では、「試合」という言い方はしない。

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